日本において賭博、つまりギャンブルは刑法で禁止されていることは皆さんご存じかと思います。戦前から日本では、社会風紀を正すため、ギャンブルをしてはいけないという法律がありました。
しかし、一部のギャンブルは合法とされています。例えば、競馬や競艇、宝くじを始めとしたいわゆる「公営ギャンブル」は刑法の対象外という事で合法になっています。
また、パチンコなどは通称「三店方式」を導入して違法にならない方法を使い、合法となっています。
ではコロナ禍を経て家からでもギャンブルが出来ると話題のオンラインカジノは違法なのでしょうか。それとも合法なのでしょうか。
結論から言えばオンラインカジノは合法でも違法でもないグレーゾーン。詳しく見ていきましょう。
日本における賭博・ギャンブルに関する法律
冒頭でも書いた通り、日本における賭博、すなはちギャンブルは違法です。
しかし日本には多くのギャンブル、例えば三競オート(競馬、競艇、競輪、オートレース)と宝くじ、そしてパチンコが溢れかえっています。宝くじとパチンコなんてそこそこの都会であれば一駅に一か所はある。海外では考えられないぐらい賭博できる場所が多いんですよね。(アメリカだとラスベガスのカジノに行かないとギャンブル出来なかったりするので、数か月分の給料を貯めてようやく行くゾ!みたいな感じなので数万円で戦おうという風潮の日本は他国から見るとすごいらしい、まあ私もその一人ですが)
話が少し脱線しましたが、なぜこれらが合法なのかというと、特例が出ているからです。
いわゆる公営ギャンブルには特例的にOKが出ている
賭博を禁止する法律は刑法第185、186条によって禁止されています。
第185条 賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
第186条 常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する。
2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
つまり、簡単に言えば賭博をする人も、賭博場を開いた人もダメってことですね。
ではなぜ公営ギャンブル(三競オート、宝くじ)は合法なのか。それはそれぞれに特別法が定められているため185、186条に抵触しないという形になっています。
パチンコは公営ギャンブルではないと思うのだが、なぜOK?
次に、パチンコはなぜ違法そうなのになぜあんなにも多いのかというお話し。
パチンコ屋さんのトイレなどに行くとギャンブル依存症になったら○○に電話してね~とか書いてたりする。すごい堂々としてますよね。自分でギャンブルって言っちゃってる。私はパチンコはお金を払って遊技してるだからセーフとか昔思っていましたが、実際には法律的にセーフです。
ギャンブルが日本国内において合法となる条件は下記2点
・公営競技・合法カジノ(国が胴元である・特別法がある)
・一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
1点目はひとつ前の項目でお話しした通り特別法がある、要するに例外的な物。
2点目の意味は要するに、お金ではなくモノに対して賭けたときはセーフってことですね。
パチンコの場合は一旦出た出玉をモノに変えて、それを換金所(別法人)が交換するため三店方式で合法になっているという事です。
オンラインカジノの法律事情
それではお待ちかね、オンラインカジノの法律事情について。
冒頭でもお話しした通り、現段階(2021年7月時点において)オンラインカジノは違法ではありません。
「あれ、オンラインカジノって現ナマで勝負してるんだからダメなんじゃないの」
この流れで見ればオンラインカジノは、日本国内で賭博が合法となる2つの条件(特例が出ている・モノを賭けている)のいずれも満たしていない為、その様に感じるかもしれません。
ではなぜ違法では無いのか。詳しく見てみましょう。
海外のカジノで日本人が遊ぶのは違法なのか。
突然ですが、貴方は海外のカジノで遊んだことがあるでしょうか。(私は勿論あります。楽しいんですよね、ルーレットやポーカーで遊ぶのが。)テレビやSNSなどでも著名人や経営者がカジノで遊んできましたと公言することは少なくありません。日本国内でもプロポーカープレイヤーという職業が生まれるほど、日本人が海外のカジノで遊技することは少なくないのです。
さて、日本人が海外のカジノに出入りし、ギャンブルする場合は違法でしょうか。それとも合法でしょうか?正解は当然、合法ですよね。なぜなら、海外にてカジノで遊ぶ場合は日本の法律ではなく、カジノがある国の法律が適用されるためです。
オンラインカジノで日本人が遊技する場合は違法にならないのか。
さて、日本人が海外のカジノで遊技する場合は当然合法である、という事が分かりました。それでは次に考えなければならないのが、オンラインカジノを日本人が、日本国内から遊技する場合は違法になるのか、それとも合法なのか。という事です。
本人は日本にいるのだからそりゃダメでしょう。
と、言いたいところですが現状はそうなってはいません。
オンラインカジノは増えていますが、その多くはオンラインカジノが合法である国にて様々な認可の下、合法的に運営されています。オンラインカジノの中には上場企業が親会社である場合などもあり、かつてのインターネット黎明期とは大きく異なり、健全に運営が行われています。
海外のインターネットサーバー上にオンラインカジノはあるわけですが、(日本からとは言え)わざわざその場所にお伺いしてカジノをプレイする。これは実際のカジノを遊技する際と比べても、勝手は違うものの本質的には同じことであると言えます。
オンラインカジノを違法とする法律がない。
オンラインカジノを違法とする法律は現段階においてありません。もちろん、合法と定める法律も明文化されていない為グレーゾーンと呼ぶのが最も正しいのかもしれません。
実際、オンラインカジノ関連で逮捕された事件がありましたが、裁判の結果、不起訴になった判例も2017年1月に出ています。Wikipediaでも確認できます。引用元はその事件で裁判を担当した弁護士、津田氏のブログで確認することが出来ます。
不起訴の勝ち取りーオンラインカジノプレイヤーの件 | 麻雀プロ弁護士津田岳宏のブログ
オンラインカジノは流行り始めた当時、検察側でも知識不足で誤認逮捕が数件ありましたが、判例で合法であると認められてから逮捕はありません。(逮捕=違法ではない)日本における法律をしっかりと守って遊技する分には現状、問題が無いと言えるでしょう。ただし、グレーゾーンであることは認識しておく必要があります。
安全にオンラインカジノで遊技するためには。
オンラインカジノで安全に遊技するためには、日本の法律をよく理解することが大切です。安全にオンラインカジノを遊技するために必要な条件は下記の3点。
- オンラインカジノの運営が日本国内でないこと
- サーバーがカジノ合法な国に存在すること
- オンラインカジノの運営が、その国の許認可を得ていること
オンラインカジノの運営が日本国内でないこと。
オンラインカジノの運営が日本国内でないこと。これは非常に大切です。
運営が日本国内にある場合は日本国内の法律が適用されるため、プレイしている本人も、オンラインカジノ運営者も時間の問題で有罪になります。(刑罰を受ける云々以前に、運営側がお縄になって入金していたお金が引き出せなくなったら・・・みたいな問題もあるので色々問題が多いと言えるでしょう。)
一見海外で運営されているオンラインカジノと見分けがつかないこともしばしばあります。必ず、運営会社をチェックする癖をつけることが大切です。
サーバーがカジノ合法な国に存在すること
サーバーがカジノ合法な国にあることが非常に大切です。
サーバーとはわかりやすく言えば、インターネットサービスを置いている場所、わかりやすく言えばお店を構える際のテナントに当たります。
ブログを開始する際も、クラウドでサービスを提供する際も、オンラインカジノを提供する際も必ずサーバーが必要です。
そのサーバーがカジノ合法の国に設置されていなければ当然違法になります。そのため、必ずサーバーがどこに置かれているのかを確認する必要があります。
オンラインカジノの運営が、その国の許認可を得ていること
海外でもカジノを開設するためには許認可が必要。合法な国であればとりあえず作ってサービスを開始できるものではなく、カジノOKな国の法律に基づき、許認可を得ている運営会社でなければ違法になります。
許認可を得ているカジノではWEBサイト上等で「ライセンス」を確認することが出来ます。このライセンスを得ているカジノでは間違いなく法律上問題ないと言えるでしょう。プレイする前に必ずどこの国のライセンスを得ているのか、確認しましょう。
合法なオンラインカジノの一例
合法で、最も人気のあるオンラインカジノの一例として「ベラジョンカジノ」が挙げられます。上場企業が親会社となっているため、安全性が高いという点から評判になりました。
オランダ領キュラソー政府と呼ばれているライセンスを獲得しています。ここは様々なカジノのライセンスを発行している伝統のある土地であり、安全性も担保されています。
毎回思うがHPは一見怪しさ満点すぎるから、何とかすべきな気もする。
まとめ
オンラインカジノは現状グレーゾーンだが、違法では無いという結論でした。必ず遊技の際には日本国内において違法にならないのか、チェックすることが非常に大切です。当ブログでは安全に遊べるカジノ等を紹介しているため、他の記事も参考にしながら、安全に遊技してくださいね。